映画&DVD

2007年11月08日

奥田英朗「サウスバウンド」

サウスバウンド 上 (角川文庫 お 56-1)

サウスバウンド 下 (角川文庫 お 56-2)

「サウスバウンド」―豊川悦司主演の映画で、この本のタイトルを知っている人のほうが多いかもしれないけれど、「とにかく、本を買って読んでみて!」と声を大にして言いたい直木賞作家・奥田英朗の傑作です。

文庫だと上下2巻のこの作品。第一部にあたる、上巻では元過激派のお父さんを持つ、小6の二郎、小4の妹、そして喫茶店を営むお母さん…の東京での暮らしが丁寧に書かれています。二郎の学校での問題や、過激派がらみの事件、これまでずっといないと思っていた母方のおじいちゃん・おばあちゃんのこと。訳ありの恋愛をしているらしいお姉さんのこと…

一つ一つのエピソードにぐいぐい引き込まれているうちに、かなりの厚さの上巻が終わり、沖縄の離島での生活を綴る下巻へ。いやはや泣かせどころあり、吹き出してしまうところあり、しみじみと考えさせられるところありで、本当に読み応えがある本でした。

実は、この本があまりにおもしろかったし、お父さん役がトヨエツっていうのもはずしていない感じがしたので、封切後すぐに映画も観てきているのですが、映画は東京の部分をかなり割愛していて、一気に沖縄へ。しかも、電気や水道さえない暮らしぶりのところもあんまり描き込まれていないので、原作を読まずに映画を観た人には、何のことやら話の筋がわからなかったのではと思います。

話のクライマックスは沖縄にあるのだけれど、そこでの話がおもしろいのは、東京での暮らしぶりを沖縄部分の2倍くらい割いて書き込んでいるからなんですけどね。たった2時間でこれだけの長編を映画にするのはやっぱり無理があるのでしょうね。

なので、映画を観て、もしかしてがっかりした人も原作をぜひ読んでほしいです。

*ちなみに、映画で二郎を演じた田辺修斗くん、なかなかいい子です。これから活躍するのではないかと期待度大。それと、おまわりさん役の松山ケンイチ…原作のイメージとあまりにぴったりなので感激しました。芸達者な役者さんですね。


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2006年07月30日

久しぶりの「金曜日のパスタ」と「となりのトトロ」

トマトとバジルと生ハムの冷たいパスタカルボナーラ&ルッコラ&温泉卵ニョッキのミートソース

帆立と舞茸のチーズクリームパプリカと茸の和風しょうゆ

一昨日は、奇跡のように、家族全員が21時前には帰宅して、本当に久しぶりの『金曜日のパスタ』が実現しました。金曜日にパスタを作るのは、基本的には続行していたけれど、私自身も金曜の夜はいろいろなお付き合いで夜が遅いことが多く、次男が作ったり、金・土の2日間で合わせて5種類くらい…という感じ。だから、みんなそろって、アルデンテを食べるなんて幸せ〜♪

ちなみに、上段左から「トマトとバジルと生ハムの冷製パスタ」。隠し味にアンチョビペーストやケッパーも入っています。これはカッペリーニ(とても細いパスタ)で。

次が「カルボナーラ〜ルッコラ&温泉卵添え」。ベーコン入りのカルボナーラにルッコラと温泉卵をのせました。普通だと卵黄を仕上げに混ぜ込むのだけれど、次男の希望で温泉卵バージョンに。リングイネで作ってます。

上段右端は、「ニョッキのミートソース」。ミートソースと言っても、ひき肉じゃなくて、牛の薄切り肉をトマトと赤ワインのソースで煮込んで作ったちょっと贅沢なソースです。って、単に、牛肉のあまりがあったからなんですけれど。

下段左は「帆立と舞茸のチーズクリーム」。本当はボルチーニ茸で作りたかったけれど、切らしていたので、舞茸で代用しました。幅広のフェットチェッレで。最近、私はこの幅広パスタの食感にはまっています。

5品目は「パプリカときのこの和風ガーリック」。冷蔵庫に残っていた材料を使った、簡単パスタ。ニンニクと唐辛子入りのオリーブオイルで材料を炒めて塩、胡椒してパスタをあえ、香りづけにしょうゆ加えて出来上がり。1.7ミリのパスタで。

ということで、ニョッキからフェットチェッレまで、全部違う種類のパスタで作ってみました。パスタを食べながらみんなで観たのが、「となりのトトロ」。この作品は次男が1歳のときのもの。つまり18年も前なんですねぇ。何回もテレビで観たはずなのに、細かいところを忘れていたりして、けっこう真剣に観てしまいました。お父さん役の糸井重里さんの声、やっぱり合っているなあとか、あんな風景懐かしいねえとかね。

大学1年、3年にもなる息子たちと家族4人で「となりのトトロ」を観る…なんとも、穏やかな週末の夜でありました。

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2006年07月27日

「蟲師」の不思議な世界観にひたる

蟲師 (1) アフタヌーンKC (255)

この「蟲師」というコミックも、息子たちに「読んでみたほうがいいよ」とすすめられて手に取った作品です。「寄生獣」と同じく。月刊アフタヌーンに連載されていて、大反響を呼び、深夜にTVアニメ化もされていました。

私が“母もの”に弱いのを知ってか、「まず読むなら第5巻から」と手渡され、さっそく読んでみると第1話の「沖つ宮」というのが、生まれ変わりにまつわる話で、涙がぽろぽろという悲しさでなく、深く物事を、命のあり方を考えさせられました。

第5巻に収められた5つの挿話の不思議な世界観にひかれ、結局第1巻からすべて読みました。ちなみに、「蟲」とは、動物でも植物でもない、生命の原生体のこと。その蟲と人の世界をつなぐ「ギンコ」が主人公となっています。

昨日のニュースで、この「蟲師」が映画化されるということを知りました。ギンコ役はオダギリ・ジョーだそう。私と次男は「いいんじゃない」という意見。長男は「うーん、ちょっとどうかな」だそうです。

TVアニメ化された作品をビデオで観ましたが、こちらは、原作を見事に動画で再現していて感激しました。さて、実写版の映画(来年の春に公開)はどうでしょう? 蟲たちの妖しげな世界はCGで描くのでしょうが、いったいどんな作品に仕上がっているのか気になります。

kyoko0707k at 23:52|PermalinkComments(0)TrackBack(0)

2006年07月18日

昨夜のTBSドラマ「恋愛小説」

息子に「デュークがドラマになるらしいよ」と聞いて、楽しみにしていた昨夜のTBSドラマ(…スティーブン・キングマニアの息子が私の本棚から江國香織の作品を取り出して読んでいたことに驚いたけれど)。主人公が優香でデュークが中尾明慶だというので、果たしてイメージどおりかしらと二人で放送前からかなり盛り上がっていたら、“愛犬デューク”のイメージにぴったりの中尾明慶くん。泣き顔の優香もよかったですね。

しかも、このドラマ、3つの短編のオムニバスで、なんと前にこのブログでも紹介したことのある浅田次郎の「月のしずく」まで! こちらも最初にちょっとしか出てこなかった北村一輝といい、泉谷しげる、藤原紀香の組み合わせといい、原作のイメージのままで納得の仕上がりでした。

2作目の「十八の夏」は、私がまだ読んだことのない光原百合さんの作品。ひねり具合が連城三紀彦の作品を思わせ、少し影のある女性を観月ありさが好演していました。いつものキャピキャピの役よりも、こういう役のほうがずっといいのになと思ったのは、私だけでしょうか?

素敵なドラマをみて、もう一度原作を読みたくなった夜でした。

デューク

十八の夏

月のしずく


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2006年01月04日

『きみに読む物語』

794cd112.jpg2本観たDVDのうちの1本が「きみに読む物語」。本で読むか、映像で観るかを迷っていたのですが、今回は映像を選択。

認知症の老婦人に読み聞かせたストーリーの結末は?

先が読めてしまってつまらないのではと思ったけれど決してそんなことはありませんでした。豊富なエピソードと、病院での顛末に目が話せない作品…

ラストシーン、泣けます。こういうのに弱いんですよね、私。



きみに読む物語 スタンダード・エディション


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2005年11月14日

ALWAYS 三丁目の夕日

三丁目の夕日観て来ましたよー! 「ALWAYS 三丁目の夕日」。夫と私、昭和33年以降、東京オリンピック以前の生まれ(はい、ここで、ほぼ年齢が確定しましたね…)。この映画の懐かしさ加減がまさにツボにはまるというか、心の中の琴線にふれるというか、涙腺を刺激しっぱなしで、お涙ちょうだいものの映画ではないのに、ほぼずっと涙ぐんで観ていました。

私は氷の塊を入れるタイプの冷蔵庫を知らないし、フラフープはしたことがないし、物心ついたときにはすでにテレビがあったので、微妙にずれてはいるのですが、駄菓子屋さんや舗装されていない道路や、オート三輪などはとても懐かしいんですね。それと、母親が「ご飯よー!」と外で遊んでいる子どもたちに呼びかける様子とか。

だって、今はマンションが多いし、外で暗くなるまで遊んでいる子も減ってしまって、町の中でお母さんたちの「ご飯よー」の声なんて聞いたことないですものね。だから、そんな些細な場面にも、自分の子どものころのことや、亡き母のことなどを思い出して胸がきゅんとなってしまって…

主役は吉岡秀隆みたいに紹介されているけれど、この映画で秀逸だったのは、薬師丸ひろ子だったと思いました。“昭和30年代のお母さん像”そのままで、映画全体を温かく包み込んでくれていました。

今、40代の人には本当におすすめします。そして、40代の親を持っている子どもたちにも、見てほしいなあと思います。もちろん、そのいずれにも当てはまらないひとたちにも、ぜひ。

「携帯もパソコンもTVもなかったのに、どうしてあんなに楽しかったのだろう」

パンフレットのコピーにあった言葉が見事に私の気持ちを代弁してくれています。

ALWAYS 三丁目の夕日http://www.always3.jp/

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2005年10月22日

踊る大走査線THE MOVIE2〜レインボーブリッジを封鎖せよ〜を見て考えたこと

今、この「踊る大走査線THE MOVIE2〜レインボーブリッジを封鎖せよ」を見ていて、改めて思ったこと。

この映画を見るのは2度目なんです。1回目の放送のとき、本庁からやってきた女性指揮官(真矢みき)のことを何て嫌な奴だろうと、家族みんなで罵倒しながら見ていたんですけどね。今日も最初は同じように頭にきながら見ていたものの、はたと気がついたわけです。

女性キャリア。ただそれだけで、あのようなステレオタイプに描かれ、悪者扱いされていることがそれでいいのだろうかと。私は、作り手の意図にまんまとのせられていただけじゃないかと。

あのくらい、肩肘張って生きていかなくちゃ、男社会の中では生き残っていられないってことなんですよね。ちょっとやり方を間違えてしまっただけ。変なところに力が入っちゃっただけなんですよね。

…って、今頃そんなことに気がついた私自身を反省しています。真矢みきの役柄は、上昇志向の男性キャリアでもよかったんだもの。室井さんに指揮が代わってから、みんなが地図を指して「ここにも、こんな道があります」みたいなことを言っているのを見たときに、ちょっと真矢みきがかわいそうになりました。

男性・女性、それぞれに得意分野があるのは本当のことだと思います。女性だけがお茶を淹れるなんてと息巻くのは間違いだとも思います。だけど、その特性を生かしながらも、すっと背筋を伸ばして人間として正々堂々と生きていけたらなあと思います。

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2005年09月05日

「今、会いにゆきます」に涙。

あれだけ話題になっていた「今、会いにゆきます」、ついに観ました。

中村獅童&竹内結子だから話題になっただけでしょ!
ラブストーリーってことだし、どうせ日本のだし…ってかなり斜に構えてたのですが、思いっきり泣きのツボのはまりました。

出かける予定があって、ちゃんとお化粧もしていて、夫が借りてきたDVDに「ふーん」という感じで見ていたのに、こらえてもこらえても涙が出てしまって。これで次の予定がなかったら号泣していたに違いありません。

死んでしまった妻(ママ)が雨の季節になったら戻ってくる、そして雨の季節が終わったら、今度は本当に行ってしまう…それだけの話だと思っていたのに。だから映画の3分の2が終わったところで、もうエンディングかと思っていたのに(それだけでもけっこう、泣けます)。

ちゃんとオチがあるんですね。感動的なオチが。
これは、原作も読まないといけませんね。
うーん、やられました。降参です。(私って単純かも)

中村獅童も竹内結子もよかった。
あのストーリーで、演じた二人が結婚なら、それもいいでしょう。そんな気持ちにもなるでしょう…と納得のsallyでありました。

いま、会いにゆきます スタンダード・エディション


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2005年08月28日

映画「空中庭園」の監督が覚せい剤だなんて…

直木賞作家の角田光代さんの原作を小泉今日子主演で映画化した「空中庭園」。
この秋の公開をとても楽しみにしていたのに、映画監督(豊田利晃)が覚せい剤所持で逮捕されたために、公開が延期されるかもしれないとのこと…とても残念です。

前にも書いたように角田さんとはこの春にインタビュー取材でお会いする機会があり、物腰が柔らかくてシャイな感じなのに、内面に秘められた熱さやものの見方の鋭さがビンビン伝わってきて、すっかりファンになってしまいました。

その取材の記事でも「空中庭園」の紹介もさせていただいたこともあり、この映画のこと、公開前から応援していたんですが。角田さんもさぞがっかりしていることでしょう。

今回の逮捕には業界内の裏事情もあったようですが、(⇒きっこのブログ参照)なんだかね、どうして芸能界とか映画の世界とかに携わる人に覚せい剤の使用に手を染める人が多いんでしょうね。逮捕についてメディアに載ることが一般人への見せしめになるから、こうして大々的に取り上げられるだけかもしれないし、この瞬間にだって名も知らぬ一般の人や学生が好奇心とかそんな理由で覚せい剤に手を出して、ひっそりつかまっているのかもしれないけれど、せっかく活躍していて、その才能を期待されているのに、道を踏み外してしまって多くの人に迷惑をかけること、残念で仕方ありません。

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8月29日夕方のニュースで。
「東京テアトル」以外の映画館では、予定通り10月に公開は決まったとのこと。
よかった…と言っていいのかな? とりあえず、よかったということで。


空中庭園(C)2005『空中庭園』製作委員会

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2005年08月18日

マッド・デイモン主演「ボーン・スプレマシー」

この前、観たDVDの「ボーン・アイデンティティー」の続編のことを調べてみたら、今年のお正月に日本でも公開されていて、すでにDVDも発売されているんですね。

それで、この「ボーン・シプレマシー」には、やっぱり「ラン・ローラ・ラン」の女優さんが出ている様子(でも、命を落としてしまうらしい)。まだ、観ていないけれど、どうやら「続編は…」ということにならずに、前作以上に評判がよさそうなので、近日中にみたいなあと思います。ちなみにDVDは前作と2巻セットになった「ジェイソン・ボーン ツインパック」というのもあるらしいです(商売うまいですね)。

ボーン・スプレマシー


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2005年08月16日

「ボーン・アイデンティティー」

夫はお盆休み中ですが、私は相変わらず締め切りに追われる毎日で「どこか行こうよ〜」の誘いにもすげない返事をかえすばかり。
仕方なく夫はなにやら、いろいろとDVDを借りてきた様子。仕事が一段落ついた夜になって、その中の1枚、マット・デイモン主演の「ボーン・アイデンティティー」を観ました。

マッド・デイモンというと「グッド・ウィル・ハンティング」の孤高の天才役がとても印象深いですが、この映画でもそうした一面を垣間見せつつ、アクションをこなしていて、なかなかいいじゃん!という感じ。舞台がヨーロッパなので、アメリカのアクション映画のスピード感やハチャメチャな様子とは違った、押さえの効いたアクションという感じです。「自分は誰なんだ?なぜ追われる?」というアイデンティティー探しや、次から次へと展開していく場面に引き付けられて、一気に最後まで観てしまいました。

マッド・デイモンよかったです。ロバート・ラドラムの名作「暗殺者」の映画化というだけあって、筋立ても魅力的でした。でもね、「ラン・ローラ・ラン」の女優さん、フランカ・ポテンテでしたっけ? 彼女とマッド・デイモンの組み合わせはどうでしょう。ちょっと不似合いじゃないですか? それに二人のやりとりを観ていると、恋愛感情に発展するほどの深いものがなかったような気がして、その点が納得できないかなあと。あと、エンディングが少々、お粗末ではなかったかと。

この作品、続編があるんですってね。マッド・デイモンが出るなら、観てみたいです。

ボーン・アイデンティティー


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