2005年08月02日

山本文緒「ファースト・プライオリティー」

ファースト・プライオリティー

ここ2週間ほどは、移動中も資料を読んでいることが多く、あんまり本が読めず…そんな中で、少しずつ読み進めていたのが、山本文緒さんの「ファースト・プライオリティー」。

1話10ページ弱の掌編が31篇。そして、どの話の主人公も31歳という、「31」にこだわって書かれている作品です。誰にでも「これだけは譲れない」というものがあり、それゆえに幸せをつかまえたり、逃したりする。31歳という女性として微妙な年齢もあいまって、結末はほろ苦いものが多いけれど、決して後味の悪い作品ばかりではありません。「あるある、そういうことって」と思わせます。

31篇の中で、私の心に響いたのは、「ジンクス」「空」「カラオケ」かな。ワサビが効きすぎた話より、ふんわりした気持ちになれる話の方がやっぱり好きです。

ラストの「小説」は、31歳で離婚した作家が主人公。もしかして、これって文緒さんの分身?と思ってしまいました。文緒さんは、後に編集者さんと再婚されたけれど、でも「書く」という作業は、身を削ることなんだなあと思わずにいられません。直木賞を受賞後、体調を崩されていたようですが、この春頃からだいぶ復活の兆しが見られたご様子。野生時代の連載をお休みされたりしていたので、とても心配でしたが、早く本調子になって作品を書き始めてほしなあと願っています。

kyoko0707k at 10:34│Comments(0)TrackBack(1) 本のこと 

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1. ファースト・プライオリティー  [ Growth process+ ]   2005年08月06日 16:30
何をしている時間が、あなたにとって一番の幸せですか? 今、したいことは何ですか? 絶対に手放せない最も優先的なこと、ファーストプライオリティー。 それは読書であったり、ゲームであったり、息子であったり、バンドであったり、庭でもあったりする。当たり前です

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