2005年06月30日

吉田修一「パレード」

久しぶりに日付が変わらないうちにベッドに入ったものの、5日続けて午前4時就寝だったために、リズムが狂ってなかなか眠れず…

それで手に取ったのが吉田修一「パレード」。第15回山本周五郎賞受賞作ですね。で、読み始めたのがいけませんでした。結局、一気に読んでしまって、またもや寝不足。解説の川上弘美さんが「こわい小説」と言っていたことに納得。読んでいる途中はちっともこわくないのだけれど、ラストの怖さはどう表現したらいいんでしょう?

5人の男女の不思議な共同生活の様子を、5人のそれぞれの視点から語っていく構成がまた絶妙なんですね。こわいし、深く考えさせられるけれど、ストーリーの中には心温まるというか、ほっとさせられるような愛すべきエピソードや人物も出てくる…。私は第1章の杉本良介のことを「こいついいじゃないか」と思って読んでいたら、解説で川上弘美さんも同じことを書いていたので、うれしくなりました。

吉田修一さんの本は、このほかには「パーク・ライフ」(芥川賞受賞作)しか読んでいないけれど、機会あるごとに少しずつ読んでいきたいと思います。

パレード


kyoko0707k at 09:32│Comments(0)TrackBack(0) 本のこと 

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