2005年06月27日

柴田よしき「貴船菊の白」

原稿の合い間に(お風呂にも持ち込んで)柴田よしきさんの「貴船菊の白」読了です。
京都を舞台にした短編ミステリーというのが裏表紙の文句ですが、ミステリーというよりも人情話というか、人間の心の綾を書き込んだ作品という印象を受けました。でも、最後の最後に「えっ!」と思わせる大どんでん返し(大袈裟かな?)が用意されている点では、やはりミステリーなのでしょうし、どこか連城三紀彦の世界を思わせるものがあります。

中でも心に残ったのは7つの短編の最後にあった「幸せの方角」。編集者と作家の節分祭の夜の話なのですが、読後感がとてもよくて秀逸。日本酒と肴の話など、柴田よしきさんならではのおいしい食べ物の話やうんちくも楽しめます。

また、朝…。ほんの少しだけ眠ることにします。

貴船菊の白


kyoko0707k at 03:55│Comments(2)TrackBack(0) 本のこと 

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この記事へのコメント

1. Posted by mari   2005年06月27日 10:40
sallyさん、こんにちは!
TBありがとうございました。
私も「貴船菊・・」を呼んだとき、連城作品と共通する香りを感じたことを思い出し、また読み返してみようかな、と思っています。
暑いですが、ご自愛くださいね!
2. Posted by sally   2005年06月28日 02:35
mariさん、コメントありがとうございます。
それにしても、連城三紀彦を引き合いに出したことに
こんなふうに反応していただけるなんて…
うれしさ一入です!
これからもどうぞよろしく!
mariさんも、夏バテされませんように。

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